2019年3月27日(水)
北海道知事候補 鈴木前夕張市長の“実績”
廃線をみずから提案 夜のタクシー乗車不可
くまがい市議に聞く
北海道知事選(4月7日投票)で自民、公明が担ぐ鈴木直道候補の夕張市長時代の8年間の“実績”を日本共産党の、くまがい桂子夕張市議に聞きました。(北海道・熊林未来)
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JR石勝線夕張支線(新夕張―夕張、16・1キロ)が4月1日、廃線になります。鈴木氏が2016年8月、JR北海道社長に逆提案し、「攻めの廃線」と豪語しています。
夕張支線の廃線は新聞で知りました。
鈴木氏は「新聞で見たと思うが」と市議会で廃線を切り出しました。「なぜ市民や議会に相談なく決めたのか」と問いただすと、「いろんな人から助言をいただいた」と平然と言いました。市民や議員に相談した形跡は見当たりません。
駅近くに住む男性は「たった一つの鉄路を奪われたら移動できない実態を、東京暮らしだった鈴木氏は分からないのか」と憤ります。
JR北は3カ月後の16年11月、「単独では維持困難」と言って、道内の半分以上、1237・2キロの鉄路を切り捨てると発表。廃止対象にされた沿線自治体と住民に無理難題を押し付けています。
まばらに住むのは非効率だからと、街の真ん中に集めて住むようにする「コンパクトシティ計画」を推進した鈴木氏。安倍政権の受け売りです。学校や市営住宅、コミュニティーセンターなどをいくつかの地域にまとめる効率化優先の計画。7~8割の市民は市営住宅住まいです。「コンパクトシティ」の外の市営住宅を徐々に廃止しようとしています。
小学校6校、中学校3校をそれぞれ1校にし、通学に片道約1時間かかる子どもも。バスの車内で子どもが寝てしまい、運転者が気づかずそのまま車庫に帰ってしまった事態も起こりました。
スクールバス運転者が不足し、タクシー運転者が担っています。「スクールバスが運行している時間帯はタクシーは出せない」と断られ、タクシー運転者は朝早くから仕事し、タクシー運行は午後9時まで。居酒屋の店主は頭を抱えています。
市民の声には背を向け、国に忖度(そんたく)し、「自治を棚上げ」する鈴木氏に道政は任せられません。