2019年3月26日(火)
環境省は中立・公正に
市田氏 水俣病訴訟への姿勢追及
|
日本共産党の市田忠義議員は20日の参院環境委員会で、環境省が水俣病訴訟で被告の国に都合の良い証拠を裁判所に提出し、都合の悪い証拠を秘匿するのは到底中立・公正な行政ではないと追及しました。
市田氏は、同省が日本神経学会から国に都合の良い見解を引き出し、証拠として裁判所に提出したと指摘。原田義昭環境相は「司法の判断に委ねているので説明は差し控えたい」と答弁しました。
市田氏は、同学会代表理事が文部科学省や厚生労働省の科学研究費補助金等を在任中に計約5億9千万円も受けていたとして、「国が補助金を出している人から国の思いどおりの回答を引き出すような行政は許されない」と批判しました。
市田氏は、不知火海沿岸の水俣病健康被害の広がりの証拠となる水俣病特措法の関係資料について、裁判所の「特措法資料の文書の送付嘱託」決定に基づき、熊本・鹿児島両県に提出させるべきだと追及。「予断をもって答える立場にない」と答弁した原田氏に、法令に基づくもので、「プライバシーの保護を盾に拒むことはできない」と主張しました。
市田氏は、国の隠ぺい姿勢を厳しく批判し、水俣病被害者切り捨て姿勢の転換と、いわゆる「対象地域外」などで申請できなかった多くの被害者を救済する方策の検討を求めました。