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2019年3月26日(火)

裁判受ける権利崩す

藤野氏 増員要求引き下げ批判

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(写真)質問する藤野保史議員=22日、衆院法務委

 日本共産党の藤野保史議員は22日の衆院法務委員会で、精神疾患による長期病休者が急増する過酷な裁判所の労働実態を示し、最高裁が職員の増員要求数を自ら引き下げたことを批判しました。

 藤野氏は、最高裁が2019年度予算案の概算要求時点より書記官で9人減など、全国の裁判所の増員要求から「自主的に」要求を引き下げたのは「司法の独立や、裁判を受ける権利の土台としての役割を自ら掘り崩すものだ」と強調しました。

 藤野氏が裁判所の精神疾患による休職者数を質問したのに対し、最高裁の堀田真哉人事局長は、裁判官以外の該当者は16~17年で97人から120人に急増したと認めました。

 藤野氏は「概算要求水準にすら満たない人員で推移してきている。担当事件は複雑化・困難化し、職員へのプレッシャーやストレスが増大し、精神疾患の急増という形で表れている」と主張。心理学や社会福祉学等の専門知識をもつ家裁調査官が10年間増えていない中で、「親権の制限事件、児童福祉法に関わる事件など、家庭調査官の重要性は増している」と指摘しました。

 最高裁判所の村田斉志総務局長は「家裁調査官が果たす役割はますます重要になってくる」と発言。藤野氏は「10年間増えていないのは(その認識と)矛盾している」と批判しました。


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