2019年3月18日(月)
オスプレイ 本紙全国調査
危険なヘリモード飛行 合意違反 常態化
深夜も5年で4倍超
米軍機オスプレイが日米合意違反の飛行を繰り返していることが、本紙のオスプレイ飛行に関する全国調査で浮き彫りになりました。
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米軍は2012年~13年にかけて、普天間基地(沖縄県宜野湾市)に海兵隊仕様のMV22を24機、さらに昨年4月、横田基地(東京都福生市など)に空軍仕様のCV22を5機配備。これに先立つオスプレイ運用に関する日米合同委員会合意(12年9月)では、「運用上必要な場合」を除き、(1)米軍の施設・区域内でのみヘリモード(エンジン・ナセルが機体に対して垂直)で飛行する(2)転換モード(エンジン・ナセルが傾いている)での飛行時間をできる限り限定する―としています。ヘリモード飛行時に墜落事故が相次いだことから、安全に“配慮”するための措置でした。
ところが、沖縄県では離陸後、宜野湾市上空をヘリモードや転換モードで飛行し、着陸時も、基地から10キロ以上離れた那覇市上空から、ほぼヘリモードで飛行しています。
日米両政府はCV22も日米合意を順守することを確認しています。しかし、横田基地周辺の市街地上空でヘリモード飛行が横行。同基地から10キロ以上離れた八王子市内でも転換モード飛行が目撃されています。埼玉・神奈川県内でも、合意違反の飛行が相次いで目撃されています。
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「オスプレイ横田配備連絡会」が7日に国会内で行った要請行動では、防衛省は、「運用上必要な場合はヘリモードで飛行する」と述べ、合意違反ではないと開き直りました。
また、合意では「22時~6時」(深夜・早朝)の飛行は「運用上必要なものに制限される」としています。しかし、防衛省沖縄防衛局の目視調査では、普天間での22時以降の着陸が13年の47回から、18年は203回と4倍以上に激増。日米合意は完全に形骸化しています。