2019年3月13日(水)
豊洲粉じん 1020倍重金属
都議会で共産党「実態調査直ちに」
和泉都議が要求
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東京都豊洲市場(江東区)の建物内に発生している黒い粉じんに、極めて高濃度の重金属が含まれていることが12日、明らかになりました。日本共産党都議団の依頼を受けた東京農工大の渡辺泉教授(環境資源科学)の分析でわかったもの。
都議団の和泉なおみ都議は、12日夜の都議会予算特別委員会の代表総括質疑でこの問題を取り上げ、直ちに調査して実態をつかむよう小池百合子知事に強く求めました。
豊洲市場の建物内で黒い粉じんが発生し、労働者の間で不安が広がっていることを受け、都議団は、6街区水産仲卸棟内で採取した粉じんの分析を渡辺教授に依頼しました。
分析の結果、自然界に存在する量を1としてどの程度人為的に汚染されているかを示す濃縮係数EF(エンリッチメント・ファクター)値で、毒性の高いアンチモンが1020倍、カドミウムが69・9倍、鉛が29・5倍などに上りました。
国内の道路粉じんと比較しても、アンチモンが8・1倍、カドミウムが4・8倍など。分析結果は全体として「異常に高い数値」(渡辺教授)となりました。
築地市場(中央区、昨年10月閉場)と異なり閉鎖型の建物で、4階では水を床に流せない構造となっている豊洲市場の建物でこうした粉じんが舞っていることについて、渡辺教授は「働く人への健康リスクがある。扱っている商品への付着の可能性ももちろんある。働く人の健康を守る対策が必要だ」と述べています。