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2019年3月13日(水)

再開そば屋 にぎわい願う

震災被害の岩手・陸前高田「やぶ屋」

人戻るか 息子の将来考える

 土地をかさ上げ、整備した岩手県陸前高田市街地に再開したそば屋の「やぶ屋」に昼食の行列ができていました。3代目店主の及川雄一さん(51)は「おかげさまで今は、商売順調です」といいます。


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(写真)3代目の及川雄一さん=岩手県陸前高田市

背中押され

 東日本大震災で今の店舗から100メートル離れた場所で元の店舗が被災し、2代目店主だった父を亡くしました。道具も何もない状態で代替わりを余儀なくされ、「どうしようか」。父の大変さを見ていたので、以前は継ぐことを考えていませんでしたが、市民からの「戻ってきてほしい」という声に背中を押されて店の再建を決意しました。

 周りの商店主たちも「もう一度取り戻したい」という気持ちがありました。合同で会社を設立し、今の店舗を再建しました。自己負担額に加えて自宅の再建も残っています。20年かかる1000万の支払いが今月から始まります。「今は建設会社の社員が食べに来てくれるので復興バブル」と分析。今後売り上げが減ることを予想して貯蓄しています。

 「(神戸では)阪神大震災後に立派な建物ができた一方で、人が戻らないと聞きました。ここもそうならないか心配です」。震災前からの人口減の問題もあると考えています。

子に投資を

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(写真)そば屋「やぶ屋」=岩手県陸前高田市

 日本共産党の伊勢純市議と同級生です。「国は学童保育の指導員が1人で何十人も見るようにしたりしています。保育園や学童保育は共働きが多い今の世代には切実です。子どもに投資しなければ町は先細って将来がない。純ちゃんのような人に頑張ってもらわないと」

 うれしいことに、小学5年の息子が最近「『やぶ屋』で働く」と言うようになりました。「去年まではユーチューバー(動画のネット投稿で稼ぐ人)になると言ってたんですが」と笑顔を見せます。そんな息子の将来を考えると町がにぎやかであってほしいと願います。(小梶花恵)


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