2019年3月13日(水)
願い逆手に増税強要
子育て支援法改定案 塩川議員ただす
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幼児教育と保育の一部を無償化する「子ども・子育て支援法」改定案が12日、衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の塩川鉄也議員が問題点をただしました。
塩川氏は、国が「子育て世帯を応援する」のに、低所得者ほど負担が重い消費税を「無償化」の財源とすることを批判。「切実な願いを逆手にとって消費税増税を押し付けることはやめるべきだ」と迫ったのに対し、安倍首相は「税収が安定している消費税がふさわしい」と固執する姿勢を示しました。
塩川氏は、今回の「無償化」には「保育を根本からゆがめる問題がある」と指摘。経過措置の5年間は国基準以下の施設でも「無償化」の対象としたのは「国が一定の“お墨付き”を与えることになる」と述べ、公立をはじめとした認可保育所の整備など保護者が求める「安心・安全の保育」と「無償化」を一体で進めるよう求めました。
また、私立と違って公立保育所は100%市町村負担で、公立を多く抱える自治体ほど負担増になるとして、「公立の廃止、民営化をいっそう加速させることになる」と批判。「無償化」の0~2歳児は一部に限定した問題や「給食費」を実費化する問題をあげ、「公的保育を後退させるものだ」「保育制度にゆがみが生じ、現場に大きな混乱をもたらす」と追及しました。
さらに、待機児童問題は深刻だとして、保育士配置基準の緩和、企業主導型保育の拡大などしか進めてきていないと批判。保育士は子どもの成長と発達を援助する専門性が必要とされる仕事だと述べ、「待機児童の解消には認可保育所の増設とともに保育士の処遇改善に緊急に取り組むべきだ」と求めました。