2019年3月12日(火)
教職員の働き方 変えよう
共産党パンフ 現場で共感広がる
学校の教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を求める日本共産党の提言(教職員提言)が教育長や校長、保護者らの中で共感を呼び、共産党への期待を広げています。(中野侃)
南関東地域では、しいばかずゆき参院比例予定候補が教育関係者や保護者との懇談に精力的に取り組んでいます。教職員組合との懇談では「欠員がでても代替教員を配置できず、学級担任未配置のクラスがたくさんある」などの深刻な実態を訴える声が寄せられ、「教員不足は一刻もはやく解決してほしい」と共感を得ました。
小中学校も訪問し、各校の校長にも教職員提言を紹介。ある学校の校長は共産党が提案する、教員定数を10年間で9万人増やすという政策に「大賛成。実現したら、どれほど子どもたちにむきあえるようになるか」と期待を寄せました。
PTAや保護者とも懇談し、意見交換。「学校を運営する予算が足りない。PTAから支援金をだしているが限界もある」「子どもの担任が1年で4回も変わった。先生には安定して働いてほしい」などの意見が次々に話されました。
滋賀県では、佐藤こうへい参院選挙区予定候補と、井上佐由利近江八幡市議が昨年12月、同市教育長と懇談しました。教育長は共産党の教員定数を増やす政策に「教師の仕事は足し算ばかりで増える一方です。ぜひやってほしい」と賛同。教育委員会事務局に配布するとして教職員提言をまとめたパンフレットを20冊受け取りました。
今年1月、関東地方のある市教組幹部と共産党の議員が懇談。教職員提言を読んだ市教組幹部は「教員1人あたりの授業負担の基準が長年1日4コマとされていたのには驚いた。よく調べましたね」と話し、「この原則に従えば教職員の定数改善を行うのは当然のことだ」と共感しました。
本当に人が足りない
青森 党県委アンケートに悲痛な声
日本共産党青森県委員会は教職員の長時間労働改善のために学校現場の実情をリアルにつかもうと、教職員提言を届けるとともに、教職員に向けたアンケートを実施しています。これまでに、管理職を含め50通を超える返信が届いています。その一部を紹介します。
小学校校長「国や県は人件費を増やせないため、すべてのことを資質の向上という名のもとに研修などで対応するよう求めてきます。しかしこれも限界がきています。今の教育に求められているのは、子どもたちにしっかり手をかけ、教育することができる人員の確保です」
中学校教諭「空き時間が1時間あるかないかが実情です。授業プラス教室にはいれない子のために学習室にいて、勉強をみてあげるので、本当に人が足りないです」
中学校教諭「現場によりそった提案で感激しました。労働環境が整備され、教師を志す人が増えてほしいです。ブラックだといわれ、なり手不足が心配です」
小学校教諭「保護者対応の際に、保護者の勤務時間に合わせて20時以降に対応しなければならないことがあります」
中学校常勤講師「講師の未来を保障してほしいです。正規職員と賞与に差があったり、年度末ぎりぎりの人事の通知により次年度の予定も立てれません」
共産党の提言
教職員を増やし長時間労働是正
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日本共産党の教職員提言は、学校現場の深刻な実態を指摘し、教職員を10年間で9万人増やすことなど抜本的な解決の道を提案しています。
提言は、教員の長時間労働の根底にあるものを明らかにしています。もともと教員1人あたりの授業負担は「1日4コマ、週24コマ」とされ、それを満たすことを目標に定数配置が行われてきました。しかし国は、学校週5日制を教員増なしで実施。週あたりの受け持ち時間も変更をせずに教員に負担を押し付けました。さらに、学習指導要領で定める標準時数以上の授業を確保することを求め、各地で際限のない授業増が起きています。
提言は、小中学校の教員定数を10年間で9万人増やし、教員の授業負担を「1日4コマ」を目安に減らすことを提起しています。
また▽学校業務の削減を国・自治体と学校現場の双方から推進▽教職員の働くルールの確立▽非正規教職員の正規化と待遇改善を提案しています。