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2019年3月8日(金)

激戦2019統一地方選

静岡県議選 静岡市葵区(定数5)鈴木せつ子予定候補(64)=新

自民支持者も今度は共産党

 29日告示の静岡県議選静岡市葵区(定数5)で、初の党議席獲得に挑む鈴木せつ子さん(64)。静岡市議5期20年。「地方壊しの安倍政治から県民の命と暮らしを守る」との訴えに、自民党支持者も「今度は共産党」の期待を寄せます。

 葵区ではこれまで自民党3、公明党1、無所属(旧民進系)1が議席を占め、そのうえ今回は自民現職市議が無所属で出馬するなど大激戦の様相です。

 2日の志位和夫委員長を迎えた党演説会には、これまでにない人たちが参加。自民党支持者も「今の安倍政権はおかしい。今度は共産党に入れたくなった」と述べます。町内会長が10人以上も訪れ、ある町内会長は「安倍政権は何をやっているんだ。とんでもない人物が大臣をやるようでは日本はおしまいだ。共産党に頑張ってほしい」と話します。

国保の「せつ子」

 せつ子さんがとくに力を込めるのは、高すぎる国民健康保険料(税)の引き下げです。国保制度が県単位化され、県は国の求めるまま値上げの方針です。これを許せば、静岡市の場合、現在の1世帯(年収400万円、4人世帯)34万円が4年後には1・4倍の47万円にはね上がります。せつ子さんは、全国知事会も要求している1兆円の財政支援を国に求め、17万円への引き下げを強調。さらに県独自の財政支援を迫ります。

 静岡市議会では、他会派も認める「国保の『せつ子』」と呼ばれてきました。市民団体と連携して15、16年度連続で、1世帯当たり計2万円余の保険料引き下げを実現。19年度まで5年連続で値上げを許していません。

 一緒に運動してきた松内是卓さんは「国保料引き下げの先頭に立ち、滞納者への高圧的差し押さえに毅然(きぜん)と対峙(たいじ)し圧力を止めさせた。市民の立場を貫き、即行動。弱者の痛みに寄り添う、せつ子さんを必ず県議会に押し出したい」と話します。

複数議席を必ず

 子育て支援にも力を注いできました。昨年10月、県が子ども医療費助成制度を高校卒業まで拡充しました。ところが政令市は対象外。党市議団は「県内に住む子どもたちが等しく制度の恩恵を受けるのは当然だ」と知事宛ての意見書を市議会に提出。自公の反対で否決はされましたが、県当局に直談判。県は無視できなくなり、今年10月から政令市も助成が実現。市議としても県政を動かしました。

 せつ子さんは「党の複数議席を必ず勝ち取り、全国7位の財政力をもっと県民のために使わせる」「浜岡原発の『再稼働に同意しない』と表明した知事に、今度は廃炉を決断させる」と訴えています。

 (静岡県・内田伸治)


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