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2019年3月2日(土)

米朝とも対話継続姿勢

北朝鮮外相 「制裁解除要求は一部」

 米朝両国は、ハノイで開かれた第2回米朝首脳会談で合意文書の署名を見送ったものの、対話と交渉を続ける姿勢を打ち出しています。ポンペオ米国務長官は1日、「交渉の席への復帰を希望している」と発言。北朝鮮の国営メディアも「生産的な対話」を続ける方針を伝えています。

 首脳会談に出席した金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長率いる北朝鮮代表団は1日未明、滞在先のハノイのメリアホテルで急きょ記者会見を開き、李容浩(リ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が出席して、米朝首脳会談が合意に達しなかった経過について見解を明らかにしました。国営ベトナム通信や韓国メディアが伝えました。

 それによると、北朝鮮側は今回の首脳会談で、国連の制裁決議のうち経済と国民生活に影響が大きい一部についてのみ解除を要求。解除されれば寧辺の全ての核関連施設を米国専門家立ち会いのもとで完全廃棄すると提案しました。

 李外相はこれが現段階の朝米両国間の信頼水準で可能な「最大の非核化措置」であり、現実的な提案だと主張。加えて文書による核・ミサイル実験の無期限停止の約束を提案したと明らかにしました。

 しかし、李外相の説明によると、米国側は会談で寧辺の核施設の廃棄以外にもう一つやるべきだと主張。合意に達しなかったのは、米国側に北朝鮮の提案を「受け入れる準備ができていなかった」ためとの認識を同外相は示しました。

 朝鮮労働党機関紙「労働新聞」1日付は1面写真付きで会談を報道。朝鮮半島の非核化と両国関係の画期的発展のため「今後も緊密に連携」し、「生産的な対話を引き続きつないでいくことにした」と報じました。

 (ハノイ=井上歩、山崎伸治)


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