2019年2月18日(月)
消費税10% 怒りの商店街を歩く
埼玉・所沢 梅村参院比例予定候補・やぎした県議
「商売やっていけない」「現場のことをまったく考えていない」―。商店主、店員らが消費税10%増税への怒りを、せきを切ったように語りました。日本共産党の梅村さえこ参院比例予定候補とやぎした礼子埼玉県議、天野あつし所沢市議予定候補が16日、埼玉県所沢市内の商店街を歩き、商店主らと対話しました。
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「商売やっていけない」 「たかが2%ではない」
志位和夫委員長の衆院予算委員会での質疑が掲載された「しんぶん赤旗」を広げて対話を切り出した梅村さん。やぎしたさんと昔からの知り合いだと話す事務所経営の男性(74)は開口一番、「もう読んだよ。いい質問するじゃない。増税の根拠は本当に崩れているよ」と応じました。
「8%増税で景気が悪くなったのに、また増税かと思うよ。ポイント還元で増税分を戻すなら、増税なんてやらなければいいことくらい、子どもでも分かる」と憤りました。消費税10%の中止を求める署名に応じたこの男性。「庶民の苦しい生活を見据えた政治をやってほしい」と梅村さんを激励しました。
弱い者いじめ
「増税を一緒に中止させましょう」と呼びかける梅村、やぎした両氏と商店主、店員との対話が弾みました。
「たかが2%といいますが、私たちにとってはそうではありません」。洋品店の女性店員(19)はこう打ち明けました。経済的理由から進学をあきらめ就職したと語るこの女性。梅村さんが「消費税は弱い者いじめの税金です。そんな税金を上げることは許されません。私たちは、富裕層・大企業に応分の負担を求めることで、消費税に頼らないで国の財政を支える道を提案しています」と語ると、「お金のやりくりは考えてほしいですね」とうなずきました。
雑貨店の店番をしていた男性(56)が「増税は小売店をだめにします。10%増税ストップ、できたらいいですね」と語ったのに対し、やぎしたさんが「増税ストップ、いっしょにやりましょう」と呼びかけると、男性は「参院選でどれだけ、自公を少数に追い込めるかがカギですね。特に、共産党にがんばってもらわないと」と応じました。
「屋」なくなる
創業100年を超える老舗雑貨屋の女性(85)は「消費税増税をにらんで、うちもレジスターを変えたばかり」と語りました。
大型店の出店や景気の低迷、高家賃などで中小商店は軒並み撤退。今はチェーン店が中心となった所沢駅前の商店街。増税の影響に話が及び、女性は「60年前は地元の人たちが経営する店ばかりでした。このままでは、『屋』の付く店は全部なくなっちゃう」と嘆きました。
消費税また増税“もううんざり”
「社会保障に使われない」に「そうよね」
消費税10%増税そのものに怒りの声が湧き上がりました。
対策関係ない
80年の歴史をもつ事務用品販売の70代の女性は「うちは狭くてレジスターを置けないから、いつもそろばんで現金でやり取りをしている。(景気対策の)ポイント還元もキャッシュレスも関係ないよ」と語りました。
「私はこの店のものを気に入って、ずっと使っているのよ」と、やぎしたさん。「消費税が上がると、お客さんも(高額商品の購入は)考えてしまうわね。せめて増税分は目に見えるところに使ってほしい」と語った女性に、梅村さんが「社会保障には使われてきませんでしたよね」と応じると「そうよね」とうなずきました。
老舗食品店の50代の女性店員は「2011年の原発事故、14年の8%への増税と続き、やっと売り上げも回復してきたと思ったのに、今度は10%への増税。もううんざり」とため息をつきました。
「プライスカード(値札)、カタログ、パソコン。すべてを変えなければいけません。すごいお金がかかります」と語ったこの女性。「商品は8%、でも箱は10%。商品と箱を組み合わせるとどうなるの。増税に向けて勉強しようにもしようがない。小さいお店では対応できないのでは」と憤りました。
どこでも話題に上ったのは、安倍政権が景気対策として導入しようとしているキャッシュレス決済によるポイント還元に対する不安でした。
「低額商品をカードで購入されると、カード会社に支払う手数料が利益を上回ってしまう」(老舗食品店の女性)、「カード払いできないことによって、客足が遠ざかる」(事務用品販売の女性)、「さまざまなカード決済があり、それぞれのシステムの導入が必要になる。その設備投資が不安」(雑貨店の男性)
作業の手を止めて梅村さんと対話した食品販売の男性(88)は、安倍政権がもくろむ「軽減税率」やポイント還元などの景気対策について「現場のことをまったく考えていない。自分たちがバカなことをやっていると、どうして気づかないの」と声を荒らげました。
共産党に期待
梅村さんと、やぎしたさんらが訪問した多くの店主が、消費税増税中止を訴える日本共産党への期待を語りました。
商店を訪れた日の午後、梅村さんは北朝霞駅前で街頭演説に立ちました。
「『消費税増税をしてもいい』というお店は一つもありませんでした。増税に対する怒りが広がっています。4月の統一地方選、7月の参院選で安倍政権に『消費税10%やめよ』の審判を下しましょう」と呼びかけると、聴衆から「そうだ」の声が上がりました。