2019年2月11日(月)
2・8独立宣言の意義語る
100周年記念 東京で国際シンポ
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「2・8独立宣言100周年記念国際シンポジウム」が9日、東京都内で開かれ、韓国・漢城大学の尹慶老(ユン・ギョンノ)元総長らが講演し、宣言の意義や背景などを語りました。
同宣言は朝鮮半島が日本の植民地下だった1919年2月8日、東京・神田の在日本韓国YMCAで朝鮮人留学生らが、朝鮮の独立、民族自決を表明したもので、その後、朝鮮半島全土に広がった「三・一独立運動」の先駆けとなりました。
尹氏は同宣言が、朝鮮の独立を保全するとした約束を破り保護国とした一連の日本の行為を「人類の大恥辱」と非難したと指摘。参政権を奪い、言論を封殺するなどした日本の植民地統治に暗黙の了解を与えた米英にも「旧悪をあがなう義務がある」と強調した点に触れ、「100年たった今日の歴史性と現在性からみても示唆するところが少なくない」と述べました。
また同宣言が、「東洋平和」を提示している点に注目。「民族主義を宣言しながら、それを乗り越え、アジアと世界の人々がともに幸福を追求する人類共栄と平和のビジョンを提案した」と高く評価しました。
九州大学の小野容照准教授は、当時、中国人留学生との交流から辛亥革命の経験を学んだことなどが、同宣言の作成に少なからずつながっていると分析。「東アジア史として考えるとき、同宣言や、朝鮮人留学生の活動は多くの示唆を与えてくれる」と語りました。
15日には大阪でもシンポジウムが開催されます。