2019年2月8日(金)
“子どもにも国保料”やめよ
倉林氏 「均等割」の廃止を迫る
参院予算委員会で7日、安倍晋三首相ら全閣僚が出席して2018年度第2次補正予算案に関する基本的質疑が行われました。日本共産党の倉林明子議員は、毎月勤労統計の不正・偽装問題で本来あるべきデータの欠如と、高すぎる国民健康保険料の問題を追及しました。(論戦ハイライト)
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倉林氏は、加入者所得は減り続けているのに保険料は高すぎるという国民健康保険の構造問題をただし、ゼロ歳児にもかかる国保料の「均等割」を廃止するなど地方からの要望に応じるべきだと迫りました。根本匠厚生労働相は「子どもも含めて応分の負担をしてもらう仕組みだ」と居直り、子育て支援にも逆行する姿勢を示しました。
国保加入世帯の年間平均所得は138万円(16年度)で、ピーク時の1991年度から半減した一方、国保料は上がり続けています。倉林氏は、京都市に住む年収400万円の30代夫と専業主婦、子ども2人の4人世帯の場合、国保料は年40万円近くに達しており、中小企業従業員が加入する「協会けんぽ」と比べて2倍も高い実態を示しました。
また、子どもが多い世帯ほど保険料が高くなる均等割が国保にだけある問題をあげ、「医療保険によって負担や給付に大きな格差があるのは大問題だ」と批判。根本厚労相が「相互扶助」の名で応分の負担を正当化したのに対し、「負担能力に関係なく頭数で負担を課すのでは、古代の人頭税と変わらない」「子育て支援への逆行だ」と声を強めました。
そのうえで倉林氏は、国が全国知事会から均等割の見直しを再三要望され、検討すると合意して4年もたつとして、「いつまでに結論を出すのか」と迫りました。安倍首相は「引き続き検討する」としか答えませんでした。
倉林氏は「きわめて不公平な負担だ」と力を込め、欧州の公的医療保険料は所得比例が基本で、子どもから“人頭税”を徴収しているのは日本ぐらいだと追及。子育て支援を進めるには、子どもの均等割などを廃止し、国保料を協会けんぽ並みに引き下げるべきだと主張しました。