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2019年2月6日(水)

森友問題

“複数箇所”ゴミ写真、実は同一箇所

8億円値引きの根拠破綻

写真

(写真)森友学園が建設をすすめていた小学校=大阪府豊中市

 国土交通省は4日、参院予算委員会に対し、「森友学園」への国有地の8億円余の値引きの根拠としてきた「地中ゴミ」の写真についての疑問に対する施行業者・藤原工業の「回答書」を提出しました。「回答書」は、異なる複数の試掘孔のものと説明していた写真が、いずれも「同一の試掘孔の写真」だと認めました。

 問題の写真は、地中ゴミの深さを示す試掘現場を撮影したものだとして、国交省が値引きの根拠として国会に提出した報告書に添付されたもの。藤原工業が、同委理事会に写真の元データを提出したのを受け、日本共産党の辰巳孝太郎参院議員事務所が専門家に依頼して解析した結果、異なる地点で撮影したとする写真3枚のいずれにも同一物体が写っているほか、撮影日時を解析すると、約50メートル離れた地点を14秒で移動しなければならないなどの異常な点が明らかになりました。

 このため辰巳議員は昨年11月26日の参院予算委で写真の解析結果を指摘し、「国交省はでたらめな資料をもとに8億円もの値引きを決めた」と追及していました。

 「回答書」は、「写真の選定を間違えただけ」だと説明。その原因について、財務省近畿財務局や国交省航空局などからの「急な依頼」を受けたため、「入社間もない若手の従業員」が撮影した写真を別の社員が選定したさい、「一部誤って同一の試掘孔の写真を使用」した「単純なミス」だなどと説明しています。一方で、「今後は野党からの要請があっても、これ以上の資料と説明の提供には協力できない」などと開き直っています。


徹底究明を

 辰巳議員の話 今回の回答書で、「写真が混在」「単純なミス」だと言い訳しているが、結局のところ、国有地の8億円余もの値引きの根拠とはならない資料であることがはっきりした。この事実一つをとっても、森友問題は重大な疑惑をはらんでいることが一層明らかになった。引き続き徹底究明していきたい。

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(写真)3カ所の試掘孔の写真だと説明していたものが、実は「同一の試掘孔の写真と思われます」と認めた藤原工業の「回答書」


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