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2019年1月12日(土)

相談員の確保が課題

外国人総合支援センター 党議員団視察

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(写真)説明を聞く(右から)本村、佐藤、山添、高橋、藤野の各氏=11日、東京都新宿区

 新たな在留資格「特定技能」による外国人労働者受け入れ拡大が始まるのを前に、日本共産党国会議員団は11日、東京都新宿区にある外国人総合相談支援センターを視察しました。

 政府が全国約100カ所で、外国人への情報提供や相談対応を多言語で行うワンストップセンターを整備する方針を示すなか、すでにある全国3カ所のうちの一つで課題や工夫を聞き取ったもの。高橋千鶴子、藤野保史、本村伸子の各衆院議員、山添拓参院議員、佐藤佳一新宿区議が参加しました。

 法務省設置の総合相談支援センターでは、中国語、英語、ベトナム語など7言語と日本語で無料相談を受け、法テラスや自治体の窓口を紹介するなどしています。直近3年間の相談は年6000件前後(来訪約500件、電話約5000~6000件)で推移。在留手続きの相談が最も多く、次いで結婚・離婚や子どもの教育等の生活関係、労働・賃金関係の相談が続きます。

 併設されている新宿区運営の多文化共生プラザと合わせると12言語で対応できるものの、中国語と英語以外は週1~2日だけ。相談員は業務委託した企業が確保。1年契約の非正規雇用です。

 企業の担当者や新宿区の内野桂子多文化共生推進課長は「単にその外国語を話せるだけでなく、相談に応じた窓口を紹介できるような知識・経験が必要だ」として相談員の確保やスキル向上を課題に挙げました。

 内野氏は「紹介した法テラスや病院が多言語対応しておらず、相談者が戻ってくることもある」と指摘。相談窓口・施設同士の全国的な経験交流はなく、東京都による相談員の研修は年1~2回程度にとどまると説明しました。

 藤野議員は「多文化共生の支援策は通常国会でも焦点になる。視察を国会審議に生かしたい」と述べました。


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