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2018年12月5日(水)

COP24inポーランド

「化石燃料産業は無傷」

首脳級会合始まる 途上国が批判

 【カトウィツェ(ポーランド南部)=伊藤寿庸】国連の気候変動枠組み条約第24回締約国会議は3日、各国首脳が出席する開会総会が行われ、ポーランドのドゥダ大統領が演説したほか、国家元首や政府首脳25人が気候変動に対する世界規模の行動の必要性を訴えました。


 国連のグテレス事務総長は平均気温1・5度上昇時の被害予測の報告書などに触れ、「科学はわれわれが気候変動対策を大幅に強めることを求めている」と指摘。パリ協定の実施ルールの策定、途上国への資金援助の重要性を強調しました。

 南部アフリカのナミビアのクーゴンゲルワアマディラ首相は、先進国による「排出削減努力が不十分であれば途上国の災害への脆弱(ぜいじゃく)性が高まる」として、先進国による途上国に対する資金援助の大幅増額を訴えました。

 太平洋の島国ナウルのワガ大統領は、気候変動対策の「パリ協定」によっても世界の金融制度は変わらず、「国民の基本的必要性よりも、投機や軍国主義に走っている」とし、「化石燃料産業は無傷だった」と批判。「政治指導者は、気候危機を永続化させている権益に対して挑戦しなければならない」と呼びかけました。

 欧州からは、スペインのサンチェス首相が2030年までに温室効果ガスの排出を70%削減、50年までに90%削減する、と宣言しました。


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