2018年10月6日(土)
人権尊重条例を可決
都議会 池川都議「都民の声の成果」
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東京都議会第3回定例会は5日、都の人権尊重条例を、自民党を除く日本共産党などの賛成多数で可決し、閉会しました。
条例は性自認、性的指向を理由とする差別的取り扱いを禁止。外国人に対するヘイトスピーチ(差別を扇動する言動)を防止するため、知事が公共施設の利用制限の「基準を定める」としています。
本会議の討論で共産党の池川友一都議は、条例が憲法順守と、いかなる差別も許さない姿勢を明確にし、啓発と教育を位置付けたことを評価。性自認、性的指向を理由とする不当な差別をしてはならないと明確にしたことは「都民の声による大きな成果だ」と強調しました。
池川氏は、都が審議で▽憲法が保障する国民の自由と権利を、不当に侵害しないよう留意する▽規制対象はヘイトスピーチ解消法で規定したものに限る▽公共施設の利用制限は学識経験者などの意見も聞きながら基準をつくる―と答えたことを指摘。自民党の反対意見に対して「『都が国に先駆けて差別禁止の条例をつくるべきでない』というもので、よりよい条例をつくる前向きの姿勢とかけ離れている」と批判しました。
池川氏はまた、築地市場(中央区)の豊洲移転について、小池百合子知事が「食の安全・安心を守る」「築地は守る」との公約を投げ捨てたことに厳しく抗議。豊洲新市場(江東区)の地盤沈下や、処理前地下水の噴出など「新たな問題が次々起こる下で、豊洲移転を強行し、築地市場の解体工事を進めることは断じて許されない」と指摘しました。