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2018年10月4日(木)

自民・内閣人事、異常あり

カネの疑惑、ぞろぞろ

 2日に行われた自民党役員人事と内閣改造。安倍晋三首相の背後や隣に並ぶあの人、「政治とカネ」の疑惑がありませんでしたっけ? こんな人事ありなの?(古荘智子、矢野昌弘)

 党選対委員長に起用された甘利明元経済再生相。2016年1月、土地トラブルをめぐり口利きした見返りに建設会社から1200万円を受け取った疑惑が発覚し、大臣を辞任しました。

 秘書2人が都市再生機構(UR)と計12回面談し、「甘利事務所の顔を立ててくれ」などと要求していました。甘利氏本人も大臣室で建設会社側から現金計100万円を受け取っていました。あっせん利得処罰法違反の疑いなどで告発されましたが、東京地検特捜部は嫌疑不十分で不起訴にしました。

 加計学園側から支払われたパーティー券代200万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとされた下村博文元文科相は、党改憲推進本部長という要職に就任。問題が発覚した17年6月には「法律上問題ない」と疑惑を否定していました。

 岩屋毅防衛相は党カジノプロジェクトチーム座長やカジノ議連幹事長を務め、米国のカジノ業者の関係者からパーティー券74万円分の購入を受けたと報じられました。

末期的な「適材適所」判断

神戸学院大学教授 上脇博之さん

写真

(写真)上脇博之さん

 安倍晋三総裁・首相は党役員や内閣に自分のイデオロギーに近い議員や、党内で求心力を保つために初入閣者を多数入れました。自民党総裁の3選を果たし、やりたいことを強行するための布陣です。

 改憲に向け安倍首相の右腕として下村博文元文科相を改憲推進本部長にしました。下村氏とは教育改悪で一緒にやってきたし、加計学園の加計孝太郎理事長とも近い関係です。

 下村氏は自身のパーティー券疑惑について「都議選後に説明する」と言いながら、いまだ説明していません。森友加計問題で説明責任を果たさない安倍首相と体質が同じです。

 党選対委員長に抜擢された甘利明元経済再生相の疑惑は、業者とのもたれあいというよりタカリに近い悪質なものです。こんなことをする人を選挙の責任者にすることは、自民党のダーティーな面をさらに真っ黒にするものだといえます。

 自民党は「政策活動費」という名目で、2016年だけで17億円を使途不明の使い方をしています。選挙の裏金にもなりかねないカネの使い方を甘利氏に任せてしまう。安倍自民党からみると「適材適所」かもしれませんが、国民にとっては最悪で有害です。

 甘利氏は、自身の事件について「不起訴になったので問題ない」と言っています。法的な責任と政治的責任の違いをわかっていません。刑事責任が問われなかったとしても、政治的責任はあります。本人が「説明する」といっておきながら雲隠れし、逃げ回った末に「問題ない」では、「逃げ得」です。説明して説明責任を果たそうとしないのは納得してもらえる説明ができないからだと思います。

 岩屋毅防衛相についても、自公維によるカジノ法案を国会で通過させた“功績”の持ち主。安倍政権になって防衛費はどんどん膨らむ方向で利権の温床です。そこに彼を抜擢した意味合いは大きい。

 こんな異常人事しかできないということは、安倍首相は主権者国民から見た適材適所の判断ができない。となると、首相本人が首相としての能力がなく適材適所ではないということになります。いよいよ末期的状態です。


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