2018年8月22日(水)
東京医大の女性差別入試
弁護団を結成、会見
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東京医科大学が女性受験生の得点を一律に減点していた問題で21日、有志の弁護士らでつくる「医学部入試における女性差別対策弁護団」が記者会見を東京都内で開きました。同弁護団は25日に「緊急ホットライン」を開設し、同大の元受験生らの電話相談に応じます。同弁護団には九州から北海道まで全国の57人の弁護士が参加。共同代表の角田由紀子弁護士は会見で、今回の問題について「女性差別をいかに根絶するかは、日本社会全体が問われている問題だ」と強調しました。
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共同代表の打越さく良弁護士は「差別された女子受験生がアクションを起こしたい時にサポートしたい」と弁護団結成の経緯を報告。今後は受験生の相談内容に応じて、同大に対して得点の開示や受験料の返還、損害賠償の請求などに取り組むとしています。
会見では、同弁護団に相談した女性受験生3人のうち、1人のメッセージが紹介されました。
25日に法律電話相談
「医学部入試における女性差別のための緊急ホットライン」では、東京医科大学に受験した人や、その家族などの相談を受けます。匿名の相談も可能で、女性弁護士が中心に話を聞きます。
日時 25日午後1時~4時
電話番号 044(431)3541
弁護団メールアドレス
公正な試験を 「不合格」の女性受験生
「医学部入試における女性差別対策弁護団」に相談した女性受験生のメッセージ(要旨)を紹介します。
私は平成30年度(2018年度)の受験生です。来年度の医学部入試を目指し、いまだ勉強を続けています。今年の受験では東京医大の1次試験を突破し、2次試験で不合格となりました。
予備校の事前の合格判定では、東京医大は「A判定」でしたので、どこで失敗したのかと思っていたところ、今回の報道で得点操作を知りました。自分もそのせいで不合格だったのではと思うと悲しく悔しく勉強も手につかない状態です。
その精神的ショックはとても大きいです。さらに入学が1年延びたことで、予備校代やその他の費用で100万円以上お金がかかっています。
東京医大には2次試験の採点基準などを社会に対して開示してもらいたいです。他の医学部においても不当な差別がないのであれば2次試験の判断基準の公表などを強く望んでいます。今後、公平公正な試験が行われることを望むばかりです。