2018年8月6日(月)
特別支援学校 最多14万人
学校基本調査 10年間で3万人増
全国の特別支援学校に通う2018年度の在学者数が過去最多の14万3378人となり、10年間で3万人も増えたことが、文科省が5日までに発表した学校基本調査(速報値)で分かりました。
特別支援学校は障害をもつ子どもや病弱な子どもらが通う学校。調査によると、今年5月1日時点で、特別支援学校の設置数は1141校(前年度比6校増)、在学者数は14万3378人(同1434人増)、教員数は8万4600人(同比798人増)でした。
特別支援学校の在学者数は10年間で1・3倍となり、3万1044人増加しました。
しかし、在学者の急増に比べて学校・教室の整備は遅れています。その背景には、特別支援学校にだけ、学級規模や校舎・運動場の面積などの設置基準(最低基準)の定めがない問題があります。そのため、各地で「1教室を2クラスで使用」「理科教室を普通教室に転用」など子どもも教職員も劣悪な教育環境を強いられています。
全日本教職員組合が特別支援学校の設置基準の策定や学級編成基準の改善を求める署名に取り組むなど、各地で教職員と保護者の運動が広がっています。
一方、同基本調査によると、小学校と中学校の在学者数は過去最少となりました。また、幼稚園や小中高校、大学、短大を合わせた女性教員の割合は52・6%で過去最高でした。