2018年8月5日(日)
西日本豪雨 施設損壊、乳量減…
愛媛・西予 酪農家「支援ほしい」
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西日本豪雨で愛媛県の畜産が大きな打撃を受けています。県内有数の酪農産地である西予市野村町では、土砂によって施設が損壊したり、牛の健康状態が悪化しています。
「始めたばかりで、いきなりこんなことになるとは」と声を落とすのは、今年4月から酪農を営む男性(20)。山沿いにある男性の牧場は、牛舎からわずか3メートルほど離れた道が土砂崩れで大きく陥没していました。
豪雨によるストレスで、1日に搾れる牛乳の量が1頭あたり平均で5キロ減ったといいます。男性は、牛を20頭飼育しているため、1日あたりの減った牛乳量は100キロに上り、約10万円に相当するといいます。「お金もあまりないので、少しでも国や県に補助してほしい」と訴えました。
JAひがしうわによると、西予市での畜産被害額は推定で約6000万円(7月17日現在)。県内唯一の食肉処理施設が浸水で稼働停止しているため、牛や豚を、大阪や香川、徳島など県外の施設に輸送して加工・処理を行っています。
同JAの村上克也畜産部長は「県外の施設も処理量に限界があるため、処理はあまり進んでいない。処理が遅れると豚肉などは格落ちしてしまうので高く売れず、損失が膨らむ。すべて農家が負担するのは厳しいので、国の支援があればありがたい」と指摘しました。
(斎藤和紀)