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2018年7月28日(土)

主張

辺野古承認の撤回

沖縄の未来開く大義ある決断

 沖縄県の翁長雄志知事が、名護市辺野古の米軍新基地建設を阻止するため、埋め立て承認の撤回に向けた手続きに入ることを明らかにしました。県民の思いに応え、安倍晋三政権による強権的な新基地押し付けを絶対に許さないという知事の不退転の決意を体現する大義に立った表明です。翁長知事が撤回表明の記者会見で告発したように、無法に無法を重ねた新基地建設に全く道理はありません。安倍政権は知事の埋め立て承認撤回を失効させようとする不当な策略を巡らすのではなく、新基地建設を直ちにやめるべきです。

「傍若無人な工事状況」

 知事が会見の冒頭で強調したのは、朝鮮半島の非核化と緊張緩和に向けた外交努力が続けられている中、20年以上も前に決定された辺野古新基地建設を見直すこともなく強引に推し進めている安倍政権の姿勢は到底容認できないということでした。知事が「(東アジアの)平和を求める大きな流れからも取り残されているのではないか」と指摘したのは当然です。

 その上で知事は、安倍政権が強行している「傍若無人な工事状況」を厳しく批判しました。

 その一つは、沖縄防衛局が埋め立てに必要な護岸の建設予定地に極めて軟弱な地盤が存在することを隠してきた問題です。

 沖縄防衛局の「地質調査報告書」(2016年)は、巨大なコンクリート製の箱(ケーソン)を投下する護岸建設予定地にマヨネーズ並みの超軟弱地盤が厚さ40メートルも続いているとし、地盤沈下や液状化の危険を記しています。ところが、仲井真弘多前知事が13年に行った埋め立て承認に際し、沖縄防衛局は「液状化の可能性は低い」「(地盤)沈下は生じない」としていました。沖縄防衛局は護岸の安全を確保できないことを知りつつ、工事を強行してきたことになります。しかも、専門家は埋め立て海域に活断層があることも指摘しています。地震による液状化や護岸の崩壊、上部構造物の重みによる地盤沈下などの危険は明白です。

 前知事による埋め立て承認の際に付けられた条件がことごとく踏みにじられているのも重大です。

 沖縄防衛局が工事全体の実施設計やそれに基づく環境保全対策を示さず、県と事前協議もしないまま、昨年4月に工事の着手を強行したのはその典型です。工事前にサンゴ類を移植・移築するとしていたのに行わなかったり、護岸用石材を陸上輸送するとしていたのに海上輸送したりしているのも明らかな約束違反です。環境への影響が強く懸念されています。

 知事が会見で述べたように▽新基地予定地周辺の沖縄高専などの建物が、米国防総省の定める高さ制限を超えている▽稲田朋美前防衛相が、新基地が完成しても米軍による緊急時の民間空港使用が保証されなければ普天間基地は返還されないと国会答弁している―ことなども、新基地建設の口実が破綻していることを示すものです。

知事支える運動大きく

 未来の子や孫のため平和で豊かな沖縄を実現したい―。会見での翁長知事の言葉にはそうした思いがあふれていました。辺野古新基地建設を必ず阻止するため、翁長知事の埋め立て承認撤回の決意を支える世論と運動を、沖縄はじめ全国で大きく広げることがいよいよ必要です。


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