2018年7月26日(木)
健康被害訴える住民
倉敷市真備町 土ぼこりのなか作業
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酷暑の下、土ぼこり、チリの中での西日本豪雨被害の復旧作業―。岡山県倉敷市真備町では健康被害が出た住民も少なくありません。
実家が同町有井地区にある女性(36)は「ホコリが本当にやっかい。コンタクトレンズをして実家の片付けをしたらアレルギー性結膜炎になりました。たくさん汗が出てアトピー性皮膚炎も悪化したし、軽い熱中症になって点滴も受けました」と話します。
「皮膚炎や結膜炎、熱中症の症状の方が多いですね」と話すのは医師の稲葉基高さんです。稲葉さんはNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」が避難所に設置したキャンピングカーの仮設診療所で診療にあたっています。17日から診療をはじめ、毎日10から15人ほどが受診するといいます。
稲葉医師は「(発災から)日がたつとともに皮膚炎の方が増えてきた。清潔が保ちづらい環境だからと思う。熱中症はあらゆる年齢層で。『眠れない』と訴える方も多く、心のケアが必要だ」と指摘します。
症状はないものの、疲れを自覚する人も少なくありません。自宅1階が浸水し、2階で寝泊まりする有井地区の女性(69)は「朝起きてから寝るまでずっと片付けで気持ちが張り詰めている。運転し慣れた道で道を間違えたりして自分の疲れに気づきました」といいます。
坪田地区の女性(71)は「今は気が張っているから、何も症状はない。だけど、いつまで体力が持つか、心配です」と不安を口にします。(矢野昌弘、岡山県・小梶花恵)