2018年7月25日(水)
自民・杉田氏「LGBTは生産性ない」
当事者の権利を侵害 関連団体が抗議声明
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、月刊誌『新潮45』8月号にLGBT(性的少数者)のカップルについて「子どもを作らない、つまり生産性がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」などと寄稿したことに対し、当事者団体が抗議声明を発表(23日)するなど大きな問題になっています。
杉田氏は「『LGBT』支援の度が過ぎる」と題した寄稿で「『常識』や『普通であること』を見失っていく社会は『秩序』がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません」などと主張しています。
杉田氏に抗議声明を出したのは「性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会」(LGBT法連合会)。LGBT差別禁止法の制定などを求めて活動しています。
声明では杉田氏の主張について「当事者の置かれている状況を全く考慮していない」「法制度に対する正確な認識を欠いている」と指摘。「侮蔑的・屈辱的ともとれる内容であり」「当事者の権利を侵害する」と批判しています。
同会の増原裕子・事務局長代理は「杉田氏の発言に多くの当事者がショックを受け、怒りを持っている。現職の国会議員からこうした発言が出ることが本当に残念」と話します。
LGBT差別禁止法は欧米を中心に広がっていますが、日本では法制化は実現していません。
日本共産党の小池晃書記局長は会見(23日)で「無知、無理解、悪意に満ちた偏見で、悪質な発言だ。発言を撤回し謝罪しないのであれば、辞職するべきだ」と批判しています。