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2018年7月22日(日)

泥から「思い出」復活

被災写真など洗い返却

東日本大震災機に設立 仙台のボランティア団体

西日本豪雨でも活動中

写真

(写真)被災した写真や色紙から丁寧に泥を落とすスタッフたち=20日、仙台市若林区

 西日本の記録的豪雨で泥に漬かった写真の洗浄をしている団体があります。東日本大震災で被災して持ち主が不明になった写真や思い出の品々を洗浄し、持ち主に返却する活動をするNPO法人「おもいでかえる」です。

 岡山県倉敷市の真備町などから送られてきた泥だらけのアルバムから、写真を1枚ずつ丁寧にはがしアルコール洗浄し乾かしています。今も東日本大震災で被災した写真も洗浄しています。

 「おもいでかえる」が設立された2012年から洗浄に参加している仙台市青葉区の女性(57)は、色紙から泥を削り落としていました。「震災のあと、自分も地域で何かしなければと参加しました。きれいになった写真を受け取って喜んでもらえるのがやりがいになっています」と話しました。

 同会では写真のほか、ランドセルなど、災害がれきから出てきた品を洗浄し、年に1回「返却会」を開催しています。

 丹野ゆみ理事は言います。「写真はその時にしか撮れない、替えのきかない思い出です。震災から8年たった今だからこそ、当時の写真をさがせるようになったという方もいます。思い出をさがす人がいる限り、活動し続けます」


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