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2018年7月22日(日)

きょうの潮流

 国民主権をうたった現憲法のもとで初めて国会が開かれたのは1947年です。国民を代表する「国権の最高機関で国の唯一の立法機関」としての出発でした▼「明朗なる政治、すなわちガラス箱の中での民主政治の発達助長に資すること大なり」。第1回国会の自由討議でそう発言したのは直前の総選挙で初当選した若き田中角栄でした。党派に縛られず、論議を尽くし、隠されたる少数意見を遺憾なく発揚する場だと▼新憲法の息吹のなか、個人の意見表明を重視した田中の意見は国民代表である議員同士の闊達(かったつ)な討論によって民主政治を発展させていく、新しい時代への期待を表現したものでした(『日本の国会』)▼さて、それから70年余。きょう第196通常国会が閉幕します。モリカケ、ねつ造、改ざん、隠ぺいから始まってカジノで終わりました。「憲政史上、最悪の国会」。野党6党・会派で出した安倍内閣不信任案の趣旨説明を立憲民主党の枝野代表はこう締めくくりました▼人の命より賭博を優先。国民主権と議会制民主主義を破壊する異常事態。戦後労働法制の土台を覆す「残業代ゼロ制度」の強行―。賛成討論にたった共産党の志位委員長は国政を担う資格なしと退陣を迫りました▼多くの国民が不安や反対の声をあげている法案を偽りと数の横暴で押し通す。いまの国会は、戦後の出発点でもある明朗な審議、最も大事な民意の反映からかけ離れています。ここにも国を危うくする自民・公明と維新の劣化した姿があります。


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