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2018年7月15日(日)

変えよう生活保護行政

「ジャンパー事件」後を検証

全国会議が総会

小田原市職員 取り組み報告

 生活保護問題対策全国会議は14日、「生活保護行政は変えられる!~小田原市などの取り組みから~」と題して第12回総会記念集会を東京都内で開き、約100人が参加しました。

 生活保護基準の引き下げや関連法改悪等の動きが相次いでいます。神奈川県小田原市では、生活保護担当職員が不適切な表記がされたジャンパーを10年にわたり着用していたことが2017年に明るみになりました。同市は、元生活保護利用者を委員に迎えた検証委員会を設置するなど、保護行政の改善に取り組んでいます。

 小久保哲郎弁護士は、近年の生活保護をめぐる政府の動きや、生活保護バッシングの事例を基調報告し、「生活保護費の削減は、貧困層の社会保障を脅かすと、国連の人権専門家が警告している。貧困に最も影響を受けやすい人びとを傷つける」と話しました。

 パネルディスカッションでは、小田原市の健康福祉部福祉政策課の塚田崇総務係長らが「ジャンパー事件」後の対応と生活保護行政の改善策を紹介。「社会福祉の専門家による対人支援の研修、保護のしおりの見直し、利用者の視点に立つことができるように意見箱の設置などに取り組みました。若手のケースワーカーも、懸命に取り組んでいます」とのべました。

 元生活保護ケースワーカー・査察指導員の田川英信さんは、「違法で不適切な運用をなくし、生活保護を本当の権利に高めることが今求められている」と訴えました。元生活保護利用者で、小田原市生活保護行政のありかた検討会委員の和久井みちるさんは「ちゃんと話を聞いてくれて、適切に対応してくれる人たちに小田原市で出会えたことで希望を持てた」と話しました。


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