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2018年7月13日(金)

受動喫煙対策に抜け穴

武田氏反対討論 改定法案が可決

参院委

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(写真)反対討論に立つ武田良介議員=12日、参院厚労委

 抜け穴だらけの受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改定案が12日、参院厚生労働委員会で自民、公明両党などの賛成多数で可決しました。日本共産党、立憲民主党、希望の会(自由・社民)などは対策が不十分だとして反対しました。

 日本共産党の武田良介議員は反対討論で、法案では学校や病院などで屋外喫煙できるとしていることについて、既に学校は90・4%が全面禁煙のため「敷地内禁煙とすればよい」と主張。飲食店などでは喫煙専用室を設けても受動喫煙は防ぎきれず、資本金5千万円以下で客席面積百平方メートル以下の既存飲食店は経過措置の間、その喫煙室の設置さえ適用除外だと批判しました。

 加熱式たばこについては、専用の喫煙室であれば食事やパチンコをしながら喫煙できます。武田氏は、加熱式でも主流煙にはニコチンなどの有害物質が含まれるとして「健康被害が明らかとなってからでは遅い。通常のたばこと同様に規制すべきだ」と求めました。

 採決に先立つ質疑で武田氏は、たばこ業界の販売・広告の自主規制が空洞化し、コンビニエンスストアではたばこのパンフレットが置かれ、商品が堂々と陳列されていると指摘。世界保健機関たばこ規制枠組条約(FCTC)第13条は「たばこ製品の陳列自体が宣伝と販売促進に当たる」「若者が特に影響されやすい」と規定しているとして「FCTCを厳格に実行するなら、たばこ陳列や広告を規制すべきだ」と訴えました。

 財務省の古谷雅彦審議官は「たばこの販売を過度に促進しないよう事業者に適切に対応する」と答弁。加藤勝信厚労相は「成人の喫煙率の減少とともに、未成年者の喫煙をなくすことに取り組んでいる。FCTCに則った対応を進めていけるよう、財務省と連携をとる」と述べました。


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