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2018年7月13日(金)

米カジノ企業の資金提供

立法の根拠揺らぐ

参院委 大門氏告発

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(写真)質問する大門実紀史議員=12日、参院内閣委

 日本共産党の大門実紀史議員は12日の参院内閣委員会で、カジノ実施法案をめぐり、米国の大手カジノ企業がカジノ推進派議員に脱法的な資金提供を行ったと一部で報じられたことを取り上げ、そこで名指しされた西村康稔(やすとし)官房副長官に対し「カジノ実施法の立法事実を揺るがす重大問題だ」と厳しく追及しました。

 米国の大手カジノ運営企業「シーザーズ・エンターテインメント」が日本進出のためのアドバイザーとしている人物の会社が西村氏ら超党派のカジノ議連(国際観光産業振興議員連盟、会長・細田博之自民党総務会長)の幹部にパーティー券購入の形で資金提供していたと12日発売の『週刊文春』が報じたもの。同議連幹事長の岩屋毅自民党衆院議員への74万円をはじめ、細田氏、西村氏ら15人の議員のパーティー券購入があったとしています。

 カジノ実施法案は、議員立法として2016年に成立した「カジノ解禁推進法」にもとづきカジノの運営基準などを定めるものです。西村、岩屋、細田氏らは推進法の提出者でした。

 大門氏の質問に対し、西村氏は、この人物と面識があり、シーザーズのアドバイザーであることは知っていたこと、パーティー券購入は事実であることを認めたうえで、「個別にIR(統合型リゾート)について話したことはない」と弁解しました。

 大門氏は「今審議している実施法案の大本にある推進法の提出者が、特定の事業者から利益供与を受けていなかったかが問われている。これからの審議の前提として事実関係を明らかにしなければならない」として、西村、細田、岩屋3氏の参考人招致、過去5年間にさかのぼって3氏へのカジノ関連企業からの政治献金、パーティー券購入の有無、金額を調査するよう求めました。

 柘植(つげ)芳文委員長は「理事会で協議する」と答えました。

 シーザーズ・エンターテインメント 米国の大手カジノ運営企業。ラスベガス、リノ、アトランティックシティのほか全米各地にカジノホテルを展開。4月に大阪市内で行われたカジノ見本市に出展するなど日本進出に執念をみせています。


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