2018年7月12日(木)
飯舘村民3000人のADR打ち切り
東電の和解案拒否で
東京電力福島第1原発事故をめぐり、福島県飯舘村の村民約3000人が東電に慰謝料を求めて申し立てていた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、原子力損害賠償紛争解決センターが和解仲介を打ち切ったことが10日、分かりました。住民側弁護団が明らかにしました。
村民の約半数が申し立てに参加し、被ばくへの不安に対する慰謝料1人300万円などを求めていました。同センターは145人に15万~50万円を支払う和解案を提示しましたが、東電は「初期被ばくによる精神的損害は法律上発生していない」として支払いを拒否していました。
4月にも、福島県浪江町の住民約1万5000人が申し立てていた和解仲介が、東電の拒否により打ち切られています。