2018年7月12日(木)
「避難は基本的人権」
7年ぶり 参院復興特で参考人質疑
岩渕氏が質問
参院東日本大震災復興特別委員会は11日、7年ぶりに福島第1原発事故の被害者への参考人質疑を行いました。
東日本大震災避難者の会「Thanks&Dream」(サンクス・アンド・ドリーム)の森松明希子代表は、国連人権理事会(今年3月、ジュネーブ)での演説を紹介。その上で「被ばくによる健康影響という恐怖と、あの日から向き合わされている。避難の権利は基本的人権だ」と強調し、国内避難民の人権保障の規範である国連の「国内避難民に関する指導原則」を国内立法化するよう主張しました。
避難の協同センターの熊本美弥子世話人は、「『子ども・被災者支援法』の理念に立ち返り、被災者の人権を守る取り組みをお願いしたい」と要求。避難指示区域外の避難者も安心して生活できる居住を保障するため、家賃補助の継続などを主張しました。
日本共産党の岩渕友議員が原発事故の責任などをめぐる認識を尋ねたのに対し、「福島12市町村の将来像に関する有識者検討会」の大西隆座長は、元の場所に戻れない人に対しても、それぞれが望む生活のための環境整備や制度をつくる責任が国にあると述べました。さらに大西氏は「当事者の責任として原発政策を推進してきた国、事業者の東京電力に責任がある。被災者の声を踏まえた施策にすべきだ」と述べました。