2018年7月11日(水)
加熱式も国際的には規制
受動喫煙 参考人が発言
受動喫煙対策強化を盛り込んだ健康増進法改定案に対する参考人質疑が10日、参院厚生労働委員会で行われました。武田良介議員が質問しました。
武田氏は、法案で規制が緩い加熱式たばこの評価を質問。日本対がん協会の望月友美子参事は、毒劇物のニコチンを含んでいるため「多くの国は予防原則をとって疑わしきは罰している」として、国際的には紙巻きたばこ同様の規制があることを紹介しました。
中小飲食店などでつくる全国生活衛生同業組合中央会の田中秀樹副理事長は、「たばこを吸う人も客」であり「過剰な規制にならないように」との立場です。武田氏は「例外なく禁煙にすれば経営への影響はない」のではと質問。田中氏は「その通り」と同意しつつ、現実的には喫煙者もいるとして「全部禁煙は公平だと思うが、それをやるにはたばこそのものを世の中からなくすという発想になる」と述べました。
日本肺がん患者連絡会の長谷川一男理事長は「喫煙者と非喫煙者の対立が起きていることが悲しい」「限りある命を全うしようと生きている者にとって、この対立は本意ではない」と発言しました。
2013年から受動喫煙防止条例を施行している兵庫県の井戸敏三知事は「(喫煙可能な飲食店でも)店の外で吸うのがエチケットになってきている」と、県民意識の変化を語りました。