2018年7月4日(水)
カジノ解禁 認められぬ
ギャンブル依存症対策基本法案 参考人が意見
参院内閣委で田村智子氏質問
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参院内閣委員会は3日、ギャンブル依存症対策基本法案をめぐり参考人質疑を行い、日本共産党から田村智子議員が質問に立ちました。
同法案は競輪・競馬などの公営賭博とパチンコの既存賭博による被害に総合的な対策を設けるもので、カジノ解禁推進の自民、公明、維新3党案(衆院通過)、カジノ反対の立憲民主、自由、社民3党案の2案が同日、一括して審議入りしました。
大阪いちょうの会幹事の山口美和子氏、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長の樋口進氏、一般社団法人RCPG代表理事の西村直之氏が意見陳述し、各党議員が質問しました。
山口参考人は、多重債務問題の解決に取り組むなかで、ギャンブル依存症の深刻な実態に数多く触れていることをあげ、「ギャンブルや借金で自死する人を防ぐ私たちの活動をあざ笑うようにカジノを解禁するなど到底認められない」と強調しました。
田村氏は、ギャンブル依存症治療の「ゴール」をどこにおくのかと質問。樋口参考人は「『減ギャンブル』ではなく『やめる』ことを治療目標にしている」と答えました。
田村氏が「パチンコがこれほどのめり込みを生む理由を業界はどうみているか」とただしたのに、西村参考人は「全国に1万あるパチンコ店、パチンコ機械メーカー、14もある業界団体それぞれの立ち位置で、本質的な問題がどこにあるのか共有できない」と答えました。