しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月27日(水)

利点ばかりの政府説明

TPP11 田村氏が批判

参院内閣委

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(写真)質問する田村智子議員=26日、参院内閣委

 日本共産党の田村智子議員は安倍晋三首相が出席した26日の参院内閣委員会で、米国を除く環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国の新協定「TPP11」に関し、多くの懸念や問題が指摘されているにもかかわらず、メリットばかり強調する政府側の対応を批判しました。

 田村氏は、TPP交渉時に大手製薬会社を抱える米国の主張で盛り込まれた医薬品のデータ保護期間の延長に新興国が反発し、TPP11では凍結された事例を紹介。マレーシアのマハティール首相がTPP11の見直しの必要性に言及したことにもふれ「TPPそのものが多くの懸念や問題を含んでいるのは明らかだ。デメリットに目を向け、立ち止まることが必要だ」と主張しました。

 安倍首相はあたかもデメリットがないかのような答弁に終始。協定発効後も「農家所得が維持され国内生産量が維持される」と強弁しました。

 田村氏は、米・麦・などの重要5品目を交渉対象から除外するなどとした国会決議に反するTPP11の締結で輸入が増えれば「主食の米も大打撃を受ける」と強調。政府が農林水産物の輸入増に関する試算をしていないことを指摘し、農水省に調査分析の実施を指示するよう求めました。

 安倍首相は「輸入がどれだけ増えるかを取り出して試算する意義はない」と拒否しました。


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