2018年6月22日(金)
リュウグウはコマ形
はやぶさ2探査チーム「意外な姿」
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小惑星リュウグウはコマ形だった―。宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさ2探査チームは、予想外の姿に「探査がおもしろくなりそう」と期待を膨らませています。
はやぶさ2は21日、リュウグウ(大きさ=推定900メートル)との距離が70キロメートルを切り、秒速約40センチメートルの相対速度で飛行中。近づくにつれて、リュウグウの姿が明らかになってきました。ほぼ球形といわれていた当初の予想に反して、コマのような形であることが判明。運用責任者の吉川真JAXA准教授は「一見すると、そろばんの珠(たま)みたいだ」と第一印象を語るとともに、「コマ形は、科学的にかなり意外だった」と述べました。
コマ形は、高速で自転する比較的小さな小惑星に特徴的な形状。リュウグウの赤道に山脈のように連なるふくらんだ地形がみられることからも、リュウグウが過去に高速自転していた可能性が浮上。はやぶさ2の探査で、「小惑星の形成・進化のメカニズムがわかる」と探査チームの期待が高まっています。
はやぶさ2は、リュウグウの“玄関口”に当たる20キロ地点に27日ごろ到着予定。近傍からの詳細観測で着陸地点などを選定します。