しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月18日(月)

政治考 安倍第2次政権5年半

立憲主義破壊・国政私物化

表裏一体で同時進行

 安倍内閣は26日で第2次政権発足以来、5年半となります。集団的自衛権行使容認の閣議決定や戦争法強行など立憲主義破壊を進める一方、公文書の隠ぺい、改ざん、廃棄、虚偽答弁など、戦後かつてなかった国政私物化を進めてきました。その立憲主義破壊と国政私物化は、表裏一体であるとともに、時期的にも同時進行していました。(中祖寅一、日隈広志)


 加計疑惑では、愛媛県が国会に提出した交渉記録で、安倍晋三首相と加計孝太郎理事長が2015年2月に面談し、安倍首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントしたことが明らかになりました。

戦争法案準備

 15年2月は、前年7月に強行した集団的自衛権行使容認の「閣議決定」に基づき、安保法制=戦争法案の準備を自民、公明両党が進めていた時期です。憲法破壊を公然と進めるその裏で、同時並行で「腹心の友」のための獣医学部新設という国政私物化が進行していました。

 森友問題では、財務省資料(改ざん前決裁文書)によって安倍首相の妻・昭恵氏の関与が明白になりました。森友学園から近畿財務局に対し、昭恵氏の「前に進めてください」という発言が示され(14年4月28日)、大幅値引きへと急転していったのは、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」へと突き進む時期に重なります。

底なしの崩壊

 安倍首相は同年の通常国会で、「最高の責任者は私だ。(選挙で)審判を受けるのは私だ。法制局長官ではない」(2月12日)と言い放ち、自身の判断で60年以上積み上げられてきた政府の憲法解釈を百八十度転換することもできるとしたのです。

 日本共産党の志位和夫委員長は、「安保法制の強行によって立憲主義・民主主義を破壊したことが、底なしの政治モラルの崩壊につながった」と告発しています。

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