2018年6月16日(土)
カジノ法案 強行採決
衆院委で自公維 野党は一致して抗議
担当相不信任案は否決 宮本岳志議員賛成討論
違法な民間賭博場・カジノを解禁するカジノ実施法案は15日、衆院内閣委員会で、自民党、公明党、日本維新の会が強行採決しました。(関連記事)
|
わずか1分間の強行劇でした。委員会の冒頭、立憲民主党の森山浩行議員が「審議継続の動議を提出します」と発言。山際大志郎委員長はそれには取り合わず、自民党議員の合図で与党と維新の議員が3回、起立と着席を繰り返しました。野党議員の抗議の声で何も聞き取れないなか、山際委員長は退席。直後に、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、無所属の会、自由党の野党4党1会派の委員は、山際委員長に質疑続行を申し入れました。日本共産党の塩川鉄也議員は「重大な問題点のある法案の徹底審議は国民の声だ」と求めました。
これに先立つ衆院本会議では、野党5党1会派が提出したカジノ法案担当の石井啓一大臣(公明)に対する不信任決議案が議題となり、自民、公明、維新などの反対で否決されました。
日本共産党の宮本岳志議員は賛成討論で、石井担当相の下で提出されたカジノ実施法案は「日本の歴史が始まって以来初めて民間賭博を合法化しようとするものだ」と指摘。ギャンブル依存症の増加など解禁による数々の悪影響をあげました。
石井氏が国民の理解が得られていないと認めながら、法案成立後に全国キャラバンを行うと言い訳していることを「国民を愚弄(ぐろう)するもの」と批判。石井氏が国土交通相としても森友疑惑隠ぺいの先頭に立っていることに言及し、「もはや一日たりとも大臣の職にとどまることは許されない」と強調しました。
同法案は2016年12月の国会で自民、公明、維新が強行採決させたカジノ解禁推進法を受け、政府の責任でカジノの運営解禁を定めるものです。