しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年6月12日(火)

改ざん報告書に矛盾

辰巳氏追及 「“偽証”逃れのため」

参院決算委

写真

(写真)質問する辰巳孝太郎議員=11日、参院決算委

 日本共産党の辰巳孝太郎議員は11日の参院決算委員会で、学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐる決裁文書の改ざん等に関する財務省の調査も処分も甘いと指摘し、「公文書改ざん・廃棄・隠ぺいが安倍晋三首相を守るためだったから、厳しい処分ができないということだ」と追及しました。麻生太郎財務相は改めて、「(処分が)軽いとは考えていない」と主張しました。

 辰巳氏は、麻生氏自身が虚偽答弁をし、部下の数々の虚偽答弁を追認してきたとして「調査を指示する資格はない」と批判。閣僚給与1年分(約170万円)の自主返納のみで辞任を否定する麻生氏に「返上すべきは大臣の職だ」と強調しました。

 辰巳氏は報告書についても、同省の佐川宣寿前理財局長が交渉記録の存在を認識していたことを隠すために整合性のとれない中身になっていると指摘しました。

 佐川氏は昨年2月24日の衆院予算委で、「確認したところ、近畿財務局と森友学園の交渉記録はなかった」「面会等の記録は保存期間1年未満だ。記録は残っていない」と答弁し、今年3月27日の証人喚問で「文書の取扱規則の話をした」と弁明しています。報告書は、昨年2月の答弁の段階で佐川氏が「実際の存否を確認しないまま」「応接録は廃棄されているはずであると認識していたものと認められる」としています。

 辰巳氏は、報告書では、同じ時期の中村稔前総務課長については「(記録が)残っていることを認識していた」としていると指摘。佐川氏の答弁の前に「なぜ中村課長は佐川氏に記録があると伝えなかったのか」とただしました。太田充理財局長は答えず、矢野康治官房長も、佐川氏の認識を認定した根拠を具体的に示しませんでした。

 辰巳氏は、佐川氏が答弁を踏まえ「文書管理の徹底について念押し」したとの記述についても、「記録が残っていることを知らないと念押しはしない」と強調。佐川氏が答弁時に交渉記録の存在を知っていれば証人喚問での弁明が「偽証」に問われるから、「安倍首相を守った最大の功労者である佐川氏の偽証を免れるため、無理のある筋書きになっている」「調査は全然尽くされていない」と批判しました。


pageup