2018年6月12日(火)
米朝首脳 きょう会談
非核化・朝鮮戦争終結など議論
【シンガポール=山崎伸治】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長による史上初の米朝首脳会談が12日、シンガポールで開かれます。同日午前9時(日本時間午前10時)から予定される会談は、トランプ氏が金氏の開催の招請に応じて以来、3カ月にわたって当局者が交渉して準備。北朝鮮の非核化や朝鮮戦争(1950~53年)の終結などの問題をめぐり、どのような合意がなされるのかが焦点です。
トランプ氏に同行するポンペオ米国務長官は11日午後、当地で記者会見し、首脳会談について「真に平和のための任務(ミッション)」だと強調。「完全で、検証可能な、不可逆的な非核化」だけが米国の求めるものだと述べ、北朝鮮の体制保証については「過去に約束したものとは異なる類のないものになる」と説明しました。
また今回の会談が「将来の前向きな会談」を準備すると表明。両首脳が「文書に署名する」とも述べました。
一方ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)のパラディーノ報道官によると、両首脳は会談冒頭2人だけで話し合います。
両首脳は10日に現地入り。シンガポールのリー・シェンロン首相は同日に金氏と、11日にトランプ氏と個別に会談しました。
米朝首脳会談の会場となるカペラホテルのあるセントーサ島は、観光が主要産業のシンガポールでも特に人気の観光スポット。遊園地などは首脳会談開催を控えた週末も通常通り営業しました。
「5000人を超える」(ポンペオ氏)報道関係者が首脳会談取材のため当地を訪れています。取材拠点となる国際メディアセンターは、F1シンガポールグランプリに使われるサーキット場に置かれています。
リー氏は10日の記者会見で、首脳会談開催にかかる費用が2000万シンガポールドル(約16億円)に上ることを明らかにし、「支払う用意がある」と述べました。