しんぶん赤旗

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2018年6月9日(土)

朝鮮戦争終結合意も

トランプ氏が署名検討

米朝の国交正常化望む

 【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は7日午後(日本時間8日未明)、シンガポールで12日に開かれる史上初の米朝首脳会談の場で、60年以上の休戦状態が続く朝鮮戦争(1950~53年)の終結合意への署名を「検討している」と明言しました。12日の初会談が成功すれば、金(キム)正恩(ジョンウン)国務委員長を首都ワシントンへ招待する可能性に言及。いずれ米朝の国交正常化も望むとし、敵対関係から信頼関係への転換に強い意欲を示しました。

 ホワイトハウスで安倍晋三首相と臨んだ、日米首脳会談後の共同記者会見で語りました。

 トランプ氏は朝鮮戦争終結について、「合意文書への署名は間違いなくありうる」としたうえで、「それが最初の一歩になる」とも指摘。「それ(終戦合意)が簡単な部分で、その後に難しい部分が残る」とも述べ、非核化の最終的な合意よりも関係改善を先行させる意向を示唆しました。

 米朝の国交正常化について、「すべてが片付いたときに、望んでいるものだ」と表明。12日の米朝首脳会談で「(北朝鮮と)良い関係が始められるだろう。それは最終合意の実現に向けてとても重要なものだ」とも述べ、非核化には双方の信頼関係が必要との見方も示しました。

 金正恩氏を米国へ招待する意向を問われ、トランプ氏は首脳会談がうまくいった場合としたうえで、「答えはイエスだ」と述べました。

 また、北朝鮮への制裁をめぐっては「『最大限の圧力』は間違いなく実行されている」と現状維持の方針を示す一方、「その言葉はもう使わない。われわれは友好的な交渉に入るからだ」と改めて配慮をみせました。


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