しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月2日(土)

国民はカジノ認めぬ

米国が法案要求 塩川議員、首相に撤回迫る

 与党が今国会での成立を狙うカジノ実施法案を審議している衆院内閣委員会は1日、安倍晋三首相への質疑を行いました。日本共産党の塩川鉄也議員は「賭博であるカジノを収益エンジンにするIR(統合型リゾート)を経済政策に掲げることを国民は受け入れていない」として、同法案の撤回を強く求めました。


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(写真)安倍晋三首相(右)に質問する塩川鉄也議員=1日、衆院内閣委

 同法案は2016年12月の国会で自民、公明、維新が強行成立させたカジノ解禁推進法を受け、政府の責任でカジノの運営解禁を定めるもの。成立すれば日本国内で、依存症、多重債務、地域社会の荒廃をもたらすことが懸念されるカジノが解禁されます。

 塩川氏は、直近の世論調査でカジノ解禁「反対」が「賛成」を圧倒していることをあげ、首相の認識をただしました。

 安倍首相は「(IRが)日本の成長戦略に資する経済効果を有することについてイメージの共有が道半ばだ」とのべ、カジノ解禁に執着する態度をとりました。

 塩川氏は、17年2月の日米首脳会談でトランプ米大統領が首相にたいして米国の巨大カジノ企業名を示したとされる報道(「日経」同6月10日付)を示し、事実を確認。首相は「トランプ大統領からそんな話はなかった」と答えました。

 さらに塩川氏は、この首脳会談当日の全米商工会議所・米日経済協議会共催の朝食会に米大手カジノ企業のトップが出席していたことをあげ、「日本のカジノについての要望をきいたのではないか」と追及しました。

 首相は、自身が、成立したばかりのカジノ解禁推進法を紹介し、課題解決に協力すると意見があったことを認めました。

 塩川氏はギャンブル依存症対策として検討されたIR施設内のカジノ面積規制が、米カジノ企業の意向に沿って緩和された疑いをあげ、米国側の要望などの資料提出を要求。「カジノ企業の要求ではなく国民の声を聞け」と法案撤回を求めました。


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