2018年5月25日(金)
交渉記録欠落を追及
「森友」問題 野党合同ヒアリング
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「森友学園」との国有地取引に関する改ざん前の決裁文書や交渉記録が国会に提出された23日、財務、国土交通両省などに対する野党合同ヒアリングが開かれました。両省幹部は重要な記録の欠落などについての追及に、相変わらず不誠実な答弁に終始しました。
日本共産党の宮本岳志衆院議員と辰巳孝太郎参院議員は、今回提出の交渉記録が217件、900ページ以上に上るのに、安倍晋三首相の妻、昭恵氏が籠池泰典同学園理事長(当時)側に「いい土地ですから、前に進めてください」と語り、消極的だった財務省の姿勢が大きく変わる転機となった2014年4月28日の交渉記録だけが欠落しているのは「おかしい」と追及。他の議員からも「意図的に抜いたのでは」などの指摘が相次ぎました。
財務省理財局の富山一成次長は、交渉記録は「廃棄した」との従来の国会答弁を覆す事態に謝罪を繰り返し、さらなる未発見文書が存在する可能性も認めながら、「出したものがすべてだ」と強弁し、再調査にも後ろ向きの姿勢に終始。記録を作成した職員に聞き取りを行ったとしながら、「まったく情報はない」という同次長に、議員からは「あまりにも不自然だ」との声が上がりました。
また、国有地売却価格の約8億円もの値引きの根拠となった地中ゴミの1万9500トンもの「推定埋設量」の算出についての記述の経緯をただされた国土交通省も「初めて見た」などと説明。交渉に当たった大阪航空局の職員からの聴取結果を一切示さなかったことに、出席議員から「いいかげんにしてもらいたい」など怒りの声が噴出しました。