2018年5月25日(金)
派兵の実態隠しか
井上氏、０４年日報なし追及
参院外防委
 （写真）質問する井上哲士議員＝24日、参院外防委 |
防衛省が陸上自衛隊イラク派兵部隊の日報をめぐる調査報告書を２３日に公表したことを受けて、２４日の参院外交防衛委員会で質疑が行われました。
日本共産党の井上哲士議員は、自衛隊宿営地への攻撃が集中した２００４年の日報がほとんど発見されていないと指摘。「日報は誰の指示でどこに報告されたのか」「０４年の日報はなぜないのか」と追及しました。
防衛省の鈴木敦夫総括官は、日報作成の様式や提出時刻などを細かく定めた「陸上幕僚長指示の文書などが確認されている」とする一方「提出先の記載がない」と答弁。０４年の日報がない理由について「個別に答えるのは困難。保存期間満了で、廃棄したものもあるのではないか」と弁明しました。井上氏は「驚くべき話だ」と指摘。「派兵の実態を隠そうとしたのではないか。こんないいかげんな説明で国民は納得できない」と強調しました。
井上氏は、同報告書で、イラク日報を発見しながら、求められているのは南スーダン日報で、イラク日報は報告する必要がないと判断したとしている点について「あれだけ日報隠ぺいが問題になっている中で、あまりにも不自然で信じがたい」と強調。問題の原因を「大臣指示の不徹底」や「事務処理が不適切であった」などと結論付けた同報告書について「（隠ぺいの）意図、動機には一言も触れられていない。まったく真相に切り込んでいない」と批判しました。
