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日本共産党

2018年5月23日(水)

きょうの潮流

 「坊ちゃんに甘くなかった愛媛県」。こんな世直し川柳がネット上に流れています。加計学園の獣医学部新設をめぐる愛媛県の新文書。それは安倍首相自身の関与を決定づけました▼「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」。2015年2月25日、首相は加計孝太郎学園理事長と面談した際にそう語ったと文書は記しています。やはり、この問題のすべては首相から始まった、それを隠すためのうそもここから広まった、と証明するかのように▼加計学園の計画を知ったのは昨年の1月20日。これまで首相は再三、国会で答えてきました。腹心の友である加計理事長から、仕事の頼みはされたことがないとも。それが根底から覆る内容です▼「その案がいいねと君が言ったから25日は獣医記念日」という句も。この面談から新設に至るまでの流れをみれば、すべてつじつまがあってきます。首相は加計氏との面談を否定するのなら、それを明らかにする責任があるはずです▼国政を自分のもののように動かした疑惑。それが深まったまま、政権は財界のための「働かせ方改革」やギャンブル依存症を増やすカジノ法案、農業をつぶすTPPをごり押ししようとしています▼「責任を果たす」。首相が好むフレーズで自分のポスターにも使っています。これまで破棄したとしてきた官邸記録を調べたが確認できなかった、という支離滅裂な言い訳で責任を果たせるのか。それができないのであれば、政権そのものをリセットするしかありません。