2018年5月19日(土)
労働時間データ削除
前提崩れた高プロ撤回を
高橋氏「法案差し戻せ」
衆院厚労委
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日本共産党の高橋千鶴子議員は18日の衆院厚労委員会で「働き方改革」一括法案の出発点となった労働時間データの2割が削除された問題を追及し、前提が崩れた高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)を撤回し、法案を労働政策審議会に差し戻すよう求めました。
高橋氏は、同データが残業の上限規制の検討会や規制改革会議等でも加工し使用されてきたと指摘。山越敬一労働基準局長は2割削除でも「大きな傾向の変化はみられない」と答弁しました。
高橋氏は、研究開発業務の残業年間1000時間超が大企業で0・3%など「コンマ数%という細かい数値も重視してきた資料だ。2割削除では大きな影響がある」と批判。「裁量労働制の調査をやり直す日程も決まっていない段階だ。高プロも今やるべきではない」と強調しました。
最近も、IT会社で裁量労働制で働いていた28歳男性、テレビ朝日の50代の管理監督者の過労死事件が発覚したばかり。高橋氏は、「『働き方』法案では、どちらの働き方も見直さない。過労死を増やすことはあっても、なくすことはできない」と指摘しました。
加藤勝信厚労相は、「法案には医師の面談がある」と答えましたが、高橋氏は、「過労死ラインになってから面談するのでは遅すぎる」と反論しました。