2018年5月17日(木)
「圧力一辺倒」転換を
北非核化への対応提案 井上氏
日本共産党の井上哲士議員は15日の参院外交防衛委員会で、朝鮮半島の非核化をめぐり、日本政府が北朝鮮への「最大限の圧力」を維持し、段階的な制裁解除の措置は行わないとする姿勢を批判し、「非核化と平和体制の構築を一体的・段階的に進める方向で関係国と連携を強めるべきだ」と転換を求めました。
井上氏は、6カ国協議共同声明の「平和的な方法による、朝鮮半島の検証可能な非核化」と平和体制構築を一体で進めること、「『約束対約束、行動対行動の原則』に従い、意見が一致した事項について段階的に実施していく」という原則に従い、ねばり強く交渉することが必要だと強調しました。
その上で、中韓首脳や米国務長官が金正恩氏と対話し、非核化の進展がある場合は体制保証や経済開発支援などを行う意志を表明するなど国際的な連携が進んでいると紹介。「私たちが提起した方向と同一であり、事態の打開と今後の米朝会談成功のカギとなる」と指摘しました。
河野太郎外相は、一連の国連安保理や経済制裁の結果として北朝鮮が非核化を表明したとして、「今後も圧力を維持しながら見守っていく」と従来の立場に固執しました。
井上氏は「圧力一辺倒、段階措置を認めないという特異な立場をとり続けるならば日本政府は蚊帳の外になり、今後の事態打開の上で足をひっぱるだけだ」とただしました。