2018年5月14日(月)
“誰もがギャンブル依存症の危険”
カジノ誘致 市民が標的
候補地佐世保 講演会で学習
長崎
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安倍内閣がカジノ実施法案を閣議決定して強行姿勢を示すなか、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)の候補地となっている長崎県佐世保市の「カジノ誘致問題を考える市民の会」は13日、市内で静岡大学の鳥畑与一教授(国際金融論)による講演会を開きました。会場いっぱいの約120人が参加しました。
長崎県と佐世保市は、同市内のテーマパーク「ハウステンボス」へのIR誘致を表明しています。
鳥畑氏は「カジノは偶然の勝ち負けによる無益な経済効果で、貧困と格差を拡大させる。その収益はカジノ資本のものになる」と地域経済へのマイナスの影響を指摘。米国ラスベガスにカジノなどのギャンブル目的で訪れる人は7%であることに触れ、「外国からの客は少数で大半は国内客だ」と述べました。
その上で鳥畑氏は「カジノでは時計も窓もない部屋で24時間、休みなしにギャンブルを続けられ、誰もが依存症になる。ハウステンボスにカジノが設置されると、車で気軽に行ける佐世保市民がターゲットになる」と強調しました。
市内から参加した男性(81)は「パチンコでさえ依存症の問題が深刻なのに、カジノが設置されると市民生活が壊される危険性を感じた。賭博場は絶対に誘致すべきではない」と語りました。
日本共産党の大門実紀史参院議員、堀江ひとみ長崎県議が参加しました。