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日本共産党

2018年5月9日(水)

暴言3佐 訓戒のみ

「国民の敵」依然食い違い

 防衛省は8日、統合幕僚監部所属の幹部自衛官(3等空佐)が先月、小西洋之参院議員(当時民進党)に「国益を損なう」「ばか」などと暴言を吐いたことは自衛隊法第58条の品位を保つ義務に違反したとして、訓戒処分としました。ただ、3等空佐本人は「おまえは国民の敵だ」との発言は否定しているとし、小西氏の主張と食い違ったままです。

 訓戒処分は、昇任に直接影響する懲戒処分には至らない処分。防衛省は「文民統制の趣旨に照らして問題があるとの指摘を踏まえ」として、全隊員への教育や服務義務の周知徹底などの再発防止策を行うとしました。

 防衛省の最終調査報告によると、ランニング中に小西氏と遭遇した3等空佐が「気持ち悪い」「ばかなのか」「国益を損なう」などと発言したことは確認できたとしました。

 さらに3等空佐は、小西氏が安保法制に反対していたことから、「国のために働け」と大声で暴言を吐いたとしています。

 一方、小西氏が何度も発言されたとする「おまえは国民の敵だ」との発言について双方の主張が異なっています。最終報告によると、暴言直後に小西氏から電話を受けた豊田硬防衛事務次官は小西氏が例示した発言内容のなかに「おまえは敵だ」とあったと記憶し、武田博史人事教育局長は「おまえは国民の敵だ」とののしられたとメモを取っていたとしました。しかし、3等空佐は一貫して「その言葉は発言していない」としています。

 また豊田氏と武田氏の答申書によると、現場で小西氏が「謝罪すれば防衛省に言わない」として3等空佐が謝罪していますが、小西氏は翌日に警察からの連絡で暴言を吐いた自衛官が統合幕僚監部所属と知り「放置できない」として、4月17日の参院外交防衛委員会で取り上げると通知してきたとしています。


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