しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年5月1日(火)

主張

第89回メーデー

共闘の力で安倍政権打倒へ

 きょう、第89回メーデーは、日本の民主主義の土台を根底から壊す、戦後政治史上かつてない異常事態を引き起こした安倍晋三政権のもとで開催されます。「森友」公文書改ざん、「加計」の「首相案件」文書、自衛隊の日報隠ぺい、過労死隠ぺいや、データねつ造―行政を私物化し、国権の最高機関である国会と国民を欺き、ないがしろにする大問題が次々に起き、国民の怒りは日々広がっています。

歴史と伝統をいまこそ

 どれ一つとっても内閣総辞職に値するほどの大事件なのに、安倍首相は、民意をゆがめる小選挙区制による「虚構の多数」を背景に、居座り・居直りを続け、悪政をさらに強行しようとしています。

 8時間労働制を求める労働者の国際連帯の日として始まったメーデーは、日本では、労働者の生活と権利とともに、時々の国の重要課題、基本問題を掲げ、国民的総決起の日としてたたかわれてきました。1920年の第1回メーデーはロシア革命への干渉戦争に反対し「シベリア即時撤兵」を決議し、戦後復活した46年の第17回メーデーでは「民主人民政府の即時樹立」を訴えました。

 民主主義国家の基本が破壊され、憲法9条に自衛隊を明記する改悪が狙われている今、安倍政権打倒・立憲主義回復・9条改憲NO!は焦眉の国民的課題です。

 8時間労働制自体も重大な危機にさらされています。安倍政権は「企業が世界で一番活躍しやすい国」をめざして「働かせ方大改悪」法案の成立を狙っています。

 過労死水準の残業時間を合法化するだけでなく、労働時間規制自体をなくす、同一労働での賃金格差を法律で容認し、労働法適用外の「雇われない働き方」を推進し、さらに「労働生産性の向上」の名によって労働強化とリストラを労働政策の目的とするなど、労働者保護法制そのものを変質させようとしています。こうした攻撃を絶対に許してはなりません。

 追い詰められているのは安倍政権です。一連の疑惑・不祥事だけでなく、格差と貧困を拡大した「アベノミクス」の破綻、北朝鮮問題での外交戦略の欠如など、内政でも外交でも総崩れです。安倍政治の暴走が加速し腐敗が深まるなかで、市民と野党の共闘はさらに幅広く、力強く前進し、安倍政権と対決しています。

 4月14日、国会正門前を5万人が埋め、「内閣退陣」「国家の私物化許すな」の声をあげ、市民運動の新しい発展を示しました。

 一時困難に直面した野党共闘も、今国会では6野党が結束し、裁量労働制拡大を「働かせ方」法案から削除させ、「森友」疑惑で前財務省理財局長の証人喚問を実現するなどの成果をあげています。「原発ゼロ基本法案」、「子どもの生活底上げ法案」、予算組み替え動議の共同提出など共通政策も進展しています。2月の社民党大会では5野党党首がそろって来年の参院選1人区での候補者一本化を訴えました。

民主主義を取り戻そう

 メーデーに続く5・3憲法集会は枠組みも規模も年々広がっています。市民と野党の共闘をさらに発展させ、メーデーを、安倍政権を打倒し民主主義を取り戻す労働者・国民総決起の日にしましょう。世界の諸国民と連帯し、新しい日本への道を切り開きましょう。


pageup