しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年4月28日(土)

福田前次官のセクハラ認定

財務省 調査終了 追加処分なし

 財務省は27日、テレビ朝日の女性社員に対する福田淳一前事務次官のセクハラ行為を認定するとともに、福田氏の行為は在職中なら減給20%、6カ月の懲戒処分に相当すると発表しました。退職金(約5300万円)から処分相当額の141万円を差し引きます。この問題の調査は打ち切り、福田氏への追加処分はしない方針。福田氏はセクハラ行為を否定しているといいます。

 テレビ朝日は、女性社員がセクハラ被害を受けたとして財務省に抗議しています。同省は弁護士を通じて行った聴取で「福田氏はテレビ朝日が記者会見で明らかにした内容を覆すに足りる反論・反証を示していない」と指摘。テレ朝の主張を前提に事実認定したと説明しました。

 同省によると、福田氏は4日夜、テレ朝女性社員と1対1で飲食し、その際にセクハラ行為があったといいます。

 福田氏は12日発売の週刊新潮でセクハラ疑惑を報じられ、その後の国会審議の混乱や世論の批判を受け、「職責を果たすのが困難だ」として24日付で辞任しました。同省は、退職金の支払いを留保した上で、弁護士事務所に委託し、事実関係を調べていました。

 27日記者会見した同省の矢野康治官房長は、「行政の信頼を損ねたことは誠に遺憾だ。深くおわび申し上げる」と陳謝。また会見に同席した伊藤豊秘書課長は、テレビ朝日に対し「被害女性へのおわびを伝えてほしいとお願いした」と述べました。

 麻生太郎財務相はこれまでセクハラの事実を認めずに福田氏をかばう一方で、テレビ局の女性社員が身を守るためにセクハラ発言を録音したことについて「はめられて訴えられたのではないかなどと、意見は世の中にいっぱいある」と述べるなど、被害者をおとしめてきました。福田氏のセクハラ行為を認定した以上、麻生氏は辞任すべきです。


pageup